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帯状疱疹/ヘルペス/いぼ

帯状疱疹とは

帯状疱疹とは帯状疱疹とは、体内に潜伏していた水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で起こる感染症です。

このウイルスに感染すると、最初は水痘(水ぼうそう)になりますが、水痘の治癒後もウイルスは体内の神経節に潜伏し続け、過労やストレスなどによって免疫力が落ちると再び活発になり、帯状疱疹として症状が現れます。

帯状疱疹の主な症状

帯状疱疹では、皮膚症状が現れる前に神経痛が生じます。

その後、身体の左右どちらかの神経に沿う形で赤い発疹が帯状に現れます。その後、水ぶくれができますが、この頃になると神経に沿って強い痛みを生じます。発疹は上半身(背中や胸、腹部など)に起こり、人によっては顔や目の周囲にまで生じることもあります。

帯状疱疹の原因

帯状疱疹は、水痘を起こした後、神経節に潜んでいた水痘・帯状疱疹ウイルスが、加齢、過労、ストレスなどで免疫が低下したタイミングで、再び活動を始めることで起こる疾患です。

水痘・帯状疱疹ウイルスは、過去に水痘になったことがある人には感染することはありませんが、水痘を発症したことがない人が帯状疱疹を発症している患者様に接触すると、水痘・帯状疱疹ウイルスに感染します。その場合、初めての感染ですので水痘を発症することがあります。

帯状疱疹の診断・検査方法

年齢や水痘の既往歴とともに、過労、ストレスなどの有無、神経痛の有無、痛みのある部位を問診し、体に現れている症状を確認して、帯状疱疹かどうかを診断します。確定診断のための検査を実施することがありますが、非常に稀なケースです。

帯状疱疹の治療方法

帯状疱疹には、原因ウイルスの増殖を抑制する抗ウイルス薬ののみ薬 または塗り薬の使用が主な治療になります。

痛みには一般的な鎮痛剤を使いますが、抗ウイルス薬の塗布薬を使うこともあります。帯状疱疹の治癒後、帯状疱疹後神経痛(PHN)という後遺症が残った場合は、鎮痛剤だけではなく、神経ブロック療法、レーザー治療を実施することがあります。

帯状疱疹の予防:
帯状疱疹ワクチン

帯状疱疹の予防:帯状疱疹ワクチン 帯状疱疹の予防接種は、50歳以上から受けられます。

50歳を迎えると帯状疱疹の発症リスクが高まるため、予防のためにも接種がお勧めです。なお、予防接種を受けても帯状疱疹を発症することがあります。また、接種ができない、または注意が必要な方もいらっしゃいますので、事前に当院までお問い合わせください。

対象

品川区にお住いの50歳以上の方(接種日時点)

助成額

  • 弱毒性生ワクチン(ビケン) 
    1回につき5,000円助成されます
    (1回まで)
  • 不活化ワクチン(シングリックス) 
    1回につき10,000円助成されます
    (2回まで)

接種費用が助成されるのは、
上記の2種類のワクチンのみです。

助成の手続き

帯状疱疹ワクチンについて区の助成を受けたい場合、「帯状疱疹ワクチン予防接種予診票」の交付を受ける必要があります。予診票は、品川区保健所保健予防課に電話(03-5742-9152)するか、品川区電子申請サービスから申し込みができます。予診票が自宅に郵送されましたら、当院に予約をお願いします。接種当日は予診票をお持ちください。費用は一部助成されますので、窓口でのお支払いは接種費用から助成額を引いた金額となります。

帯状疱疹ワクチン予防接種

帯状疱疹後神経痛(PHN)
について

一般的に、帯状疱疹自体は数週間で改善しますが、なかには発疹が治っても神経性の痛みが残る方もいらっしゃいます。このように、帯状疱疹が治癒した後も後遺症として残る神経の痛みを帯状疱疹後神経痛(PHN)と呼びます。

帯状疱疹の症状がある時、水痘・帯状疱疹ウイルスが神経にダメージを与え、その際に神経に不可逆的な損傷を引き起こすために起こるとされます。この痛みは非常に酷い痛みであることも多く、日常生活に影響することもあるので、帯状疱疹の可能性がある場合、できるだけ早く治療を始める必要があります。

ヘルペスとは

ヘルペスとはヘルペスは、単純ヘルペスウイルスによる感染症です。単純ヘルペスウイルスは皮膚や粘膜に感染しますが、症状がある部位によって、口唇ヘルペスと性器ヘルペスなどに大別されています。

性感染症の一種で、キスや性行為などの直接接触で感染します。しかし、単純ヘルペスウイルスは感染力が強く、タオルやグラスの共用など間接接触でも感染します。そのため、単純ヘルペスウイルスを体内に持つ人は、赤ちゃんや子どもの頃に、家族や大人から感染することが多いです。

しかし、現状は完治することができない疾患であるため、この病気についてしっかり理解し、再発予防に努めることが重要です。

口唇ヘルペスについて

口唇ヘルペスは、唇や口の周囲に水疱ができる感染症です。

風邪などで発熱したり、疲労、ストレス、生理前などで免疫力が落ちると症状が起こります。はじめに、唇に違和感を覚えたり、軽い痛みの感覚があったりしますが、時間が経過すると、水疱とともに痛みが生じ、3~5日ほどで水疱がかさぶたになり解消します。

口唇ヘルペスの治療方法

単純ヘルペスウイルスは体内に潜伏していますが、体内から排除して完治する方法はありません。口唇ヘルペスの症状が現れた時に適切な治療を行い、生活を工夫することによって症状を緩和することができます。また、生活環境や年齢に応じて再発頻度が変わるため、生涯で口唇ヘルペスと上手に付き合うことが重要です。

性器ヘルペスについて

単純ヘルペスウイルスが、性器の粘膜に感染すると、性器やその周辺、あるいは太ももや肛門に、違和感、赤み、痛み、水ぶくれなどの症状が現れます。初感染時に症状が強く現れますが、2回目以降の再発時には、初回感染時よりも自覚症状が弱いことが特徴です。

性器ヘルペスの診断には、問診、視診、触診を行います。女性の方が症状が重くなるケースが多く、なかには入院を要することもあります。一方男性の場合、亀頭包皮炎や梅毒との鑑別をする必要がありますが、性器ヘルペスの場合、大きさが均一の水ぶくれが集まって現れるので、視診で鑑別は可能です。なお、滅多にありませんが、妊婦がヘルペスに感染している場合、出産時に産道感染が起こることがあります。

性器ヘルペスの治療方法

抗ウイルス薬(ファムシクロビル、アシクロビル、バラシクロビルなど)を服用します。

再発抑制療法

年6回以上再発を繰り返している場合は、再発抑制療法に保険が適用されます。再発抑制療法では、1日1回抗ウイルス薬を服用します。症状が現れてなくても、毎日抗ウイルス薬を服用することにより再発を抑制できます。

いぼとは

いぼとはいぼは、皮膚の一部分が盛り上がって生じる小さなできものを言い、正式には疣贅(ゆうぜい)と言われます。

複数の種類に分けられ、ヒトパピローマウイルス(HPV)への感染が原因となる尋常性疣贅や、子どもに多く、ポックスウイルスへの感染が原因となる伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)、加齢が原因となる脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)などがあります。

いぼの主な症状

いぼの大きさは直径数mm~1cm程度で、単独でできる場合もあれば、同時に複数個できる場合もあります。

いぼは身体のあらゆる場所にできますが、痛みやかゆみなどは起こりません。手の指や足の裏などに生じやすい尋常性疣贅、若者の顔や手に生じる「扁平疣贅」は、表面が滑らかで扁平な形状となっており、しみと間違われます。また、足の裏に生じる足底疣贅は硬くて平らな形状で、サイズが小さいものはウオノメと間違われます。

いぼの原因

最もよく見られる尋常性疣贅は、皮膚の傷からヒトパピローマウイルスが感染することで生じます。

また、伝染性軟属腫(水いぼ)は、ポックスウイルス(伝染性軟属腫ウイルスとも呼ばれる)が皮膚に直接触れると感染しますが、間接的にタオルなどを共用しても感染します。ウイルス性のもの以外には、加齢が原因となる脂漏性角化症があります。また、首筋や胸元に生じる首いぼは、軟性線維腫やスキンダックと呼ばれることもあり、加齢や体質に加え、摩擦や紫外線などが影響しているとされています

いぼの診断・検査方法

いぼの状態を視診や触診を行ってチェックし、どのタイプのいぼなのか診断します。足底疣贅とウオノメなどは、視診だけでは判断が難しいことがありますが、その場合は、ダーモスコープ(拡大鏡)を用いたり、病変の採取によって病理検査に回したりと、適切な診断方法によって鑑別することができます。

いぼの治療方法

液体窒素でいぼを凍らせて壊死させる冷凍凝固療法や、皮膚の水分を蒸散させることでいぼを除去する炭酸ガスレーザー法によって治療します。他にも、スピール膏を貼ったり、ヨクイニン(漢方薬)を内服したりする場合もあります。目立つ部分にいぼができてお困りの場合、当院にお気軽にご相談ください。

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