胸が苦しい・締め付けられる
感覚はありませんか?
胸が痛む場合、痛みが生じる部位によって原因が全く違います。
例えば、胸部の表面に痛みがあると、多くは、皮膚、肋骨、胸の筋肉などが原因となっています。放置するといつの間にか、表面の小さな痛みから、皮膚の傷や、筋肉、骨、神経の痛みなどに症状が進行していることもあります。小さな痛みでも長引いたり、何か違和感を覚えたりしたときは、医療機関に相談しましょう。
また、胃や食道などの消化器に対するストレスや、あるいは精神状態が不安定になるような精神的ストレスによっても胸が痛むことがあります。そういう場合は、消化に良い食事を食べたり、リラックスして身体を休めたりすることで痛みがなくなることもあります。
一方で、胸の奥深くや心臓の辺りに強い痛みを感じる場合、心臓や大きな血管に問題がある可能性が大きいです。特に心臓の圧迫感や不快感を覚える場合は危険ですので、速やかに医療機関を受診してください。
胸が苦しいという症状
を起こす心臓疾患
狭心症
狭心症は、初期では自覚症状が乏しいのに、気づかずに放って置くと急性心筋梗塞となることがある厄介な病気です。 胸部に痛みがある場合は少なく、心臓に圧迫感、違和感、不快感が生じますが、症状は5分ほどでなくなります。
狭心症の症状は、運動時や過度の緊張状態にあるときに現れやすいです。
心筋梗塞
激しい胸部の痛みや苦しさが突然発生し、20~30分続きます。同時に、吐き気・嘔吐、冷や汗、脂汗などの症状が現れます。心筋梗塞は、安静にしているかどうかに関係なく、いつでも起こりますが、季節の変わり目に生じやすい傾向にあります。心筋梗塞を放置すると心臓の細胞が壊死するため、早急に救急外来を受診する必要があります。
胸部に激しい痛みが生じ、吐き気や冷や汗、あるいは呼吸困難などがある場合、直ちに救急車を呼んでください。
不整脈
心臓に不快感や圧迫感が生じたり、胸部に強い痛みが生じたりしますが、症状は数秒でなくなります。
心臓疾患の検査
心電図
心臓が出す電気信号の波形を検出して分析します。不整脈、心筋梗塞、狭心症、心肥大、高血圧などの診断に有効です。
24時間ホルター心電図検査
小型の心電計を装着して、帰宅後も含め24時間、心電図検査を行います。院内での短時間での心電図検査では検出できない狭心症の有無や不整脈の頻度などを調べることができます。
胸部X線検査
肺や心臓の状態、例えば心肥大や狭心症の有無を調べることができます。
心超音波検査
超音波の反射を利用して、心臓機能や弁膜症などを調べることができます。
血管超音波検査
超音波の反射を利用して、血管の狭窄や閉塞の有無、大動脈瘤や大動脈解離の有無などを調べることができます。
CT検査
X線を用いて体の目的部位を輪切りにした断面画像として記録します。 連続的な断面画像を用いて三次元の立体表示にすることができるので、通常の胸部X線写真では検出できない心臓の冠動脈などの細部まで調べることができます。
また、画像をよりわかりやすく診断するために、造影剤を使用することがあります。造影剤を使うことで臓器や血管にコントラストがつき、病変がより見つけやすくなります。
MRI検査
磁気を用い、様々な方向で身体の断面を切って撮影を行います。 造影剤を使うと、血管を調べることもできます。 なお、タトゥーには金属成分が含まれており、タトゥーが入っている方は、磁気を用いるMRI検査を受けられません。タトゥーが入っている方や、体内にインプラントや金属製の医療器具がある方は、検査を受ける前に医師や技師に必ず伝えてください。
運動負荷試験
運動中に血圧を測定したり心電図検査を行ったりして、運動中の心臓の反応を調べます。
胸が苦しい場合に
受診するタイミング
胸部の苦しさや痛みは、深刻な疾患の症状として現れることがあります。少しでも違和感があるときには、速やかに当院にご連絡ください。
診断の結果、重い病気の心配はないこともありますが、再度同じ症状が現れたときに適切に対処できるように、症状が起きた原因を正確に理解しておくことが重要です。
医療機関の受診に際して
まとめておきたいポイント
心臓の痛みのために医師の診断を受ける時、医師は以下のことを尋ねると思いますので、予め症状をまとめておくことをお勧めします。
- どのような痛みがいつから始まったか
- どの程度の痛みがどのくらい続くのか
- 姿勢や呼吸で、痛みは変化するのか
- 心臓の痛み以外に症状はあるか
これらの点をまとめておくと診断がスムーズに行えます。