ピロリ菌について
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ菌)は、幼少期に井戸水を飲んだり、人を介して感染し、胃粘膜に棲みついて炎症を発生させる細菌です。ピロリ菌の感染によって慢性胃炎になると、胃がんの発症リスクが高い萎縮性胃炎に繋がります。
ピロリ菌は、胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどの発症に深く関係しているため、早めの治療が必要です。 ピロリ菌の除菌治療を行うことで、潰瘍の再発や胃がんの予防につながります。
ピロリ菌の検査
上部消化管内視鏡検査を行い、
胃粘膜の状態や消化性潰瘍の有無、
ピロリ感染症に伴う保険治療の
適応疾患があるかを調べます。
ピロリ菌感染が疑われる場合には
下記の検査でピロリ菌の有無を調べます。
内視鏡を用いる方法
- 組織鏡検法
- 培養法
- 迅速ウレアーゼ試験
内視鏡を用いない方法
- 尿素呼気試験法
- 血液(尿)を用いた抗体法
- 便中抗原測定
ピロリ菌の除菌治療
ご相談の上、抗菌薬(2種類)と胃酸分泌を抑えるお薬(1種類)を7日間服用していただきます。
除菌治療後、約8週間経ってから尿素呼気試験などを用い除菌判定を施行します。1回目の内服で除菌できなかった場合は薬を変え、再度7日間内服していただきます。判定で陰性と出た場合、除菌は成功です。1回目の除菌で90%程度、2回目の除菌で95%以上の確率で除菌が成功します。