大腸内視鏡検査とは
内視鏡を肛門から挿入し、盲腸~直腸までの大腸全域を観察します。経験豊富な専門医が担当し、鎮静剤を用いて痛みや苦痛に配慮した検査を行います。
微細なポリープを見落とすことなくしっかり観察するために、検査前に十分に腸をきれいにすることが大変重要です。前処置として、院内で約2リットルの腸管洗浄液を飲んでいただきます。便の状態を看護師が確認するため、安心して検査を受けていただけます。
検査時は、空気を送り込んで腸を膨らませて観察する必要があります。当院では二酸化炭素送気装置を導入し、ガスの吸収率が高く、腹部の張りを抑える効果のある炭酸ガスを腸内に送気することで腹部の不快感を軽減しています。
また、院内の感染予防も徹底しています。検査で使用する器具は、学会が定めたガイドラインに従い、消毒・衛生管理に万全を期しています。
大腸内視鏡検査で発見できる疾患
- 大腸がん
- 大腸ポリープ
- 感染性腸炎
- 潰瘍性大腸炎
- クローン病
- 大腸憩室症
- 虚血性腸炎
- 大腸メラノーシス
- ベーチェット病
- 痔核
など
増加傾向にある大腸がん
近年、大腸がんは発症率・死亡率ともに増加傾向にあります。大腸 がんの発症要因には、加齢に加え、食生活、飲酒・喫煙、運動不足など様々な生活習慣が深く関係しています。また、がんの大半は良性の大腸ポリープが変性したものです。
大腸内視鏡検査ではポリープを発見した場合、条件を満たせば検査中にポリープを切除することができます。それにより大腸がんの発症を予防することができます。
大腸がんは、初期には自覚症状が乏しく、進行してから症状が現れるため、早期発見には、定期的に検査を受けることが大切です。
下記に該当する場合は検査を受けましょう
- 腹痛や腹部膨満感が起こる
- 細い便が出る
- 便秘や下痢が起こる
- 便に血が混ざる、
または排便時に出血がある - 急に体重が減った
- 健康診断で貧血と指摘された
- 便潜血検査で陽性反応が出た
- 40歳以上で、大腸内視鏡検査を受けたことがない
- 以前、内視鏡検査で
大腸ポリープを指摘された(切除したことがある) - 家族に大腸がんを患っている方がいる
ご予約から検査までの流れ
検査前の診察と検査説明のため、事前に外来へお越し頂くことが必要です。
何か飲んでいるお薬があれば、お薬手帳など内容が分かるものをお持ちください。
検査当日は、朝、病院へ来ていただき、午前中に下剤を内服します。午後より検査を開始し、1時間ほど休んでから帰宅していただきます。後日、検査結果を説明いたします。